忖度という言葉は、安倍総理が使ったり使われたりしたことで有名になりました。
通訳者を悩ませたり、調べなければわからないような読み方をしたり、
なぜこの言葉が使われるようになったのだろう?
具体的な意味は何なのか?
あなたは忖度しているだろうか?
それとも忖度されているだろうか?
今回は「忖度」
2017年の流行語にも上り詰めようとしている
この言葉の意味と使い方を見ていきましょう。
忖度の意味と使い方、斟酌との違い
忖度とは、「相手の心を推し量ること」
つまり
「あいてはこういう立場の人間で、こういう状況だし、こちらがこうすれば喜ぶかな?」
という、良く言えば思いやり、悪く言えば大きなお世話のことです。
似たような言葉に
「おもてなし」「空気を読む」
「癒着」「阿吽の呼吸」
などがあります。
(成り立ち)
忖(そん) = 推し量ること 心をはかる
忄 = 心
寸 = はかる
度(たく) = はかる
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使われ方としては、
「テレビ局が政治家を忖度して報道を自主規制した」などのように使われる場合もあります。
以前、池上彰さんがテレビ局の報道の仕方に対して使っていたのが、上の例のようなものです。
なぜ問題になったのか?
今回問題になったのは
「本当なら数億円する土地がとても安く手に入ってしまった」
というもの。国民からすると不公平に感じるかもしれません。
国会で言われた
「あなたは忖度されたんじゃないですか?」
これはどういう意味でしょう?
相手から思いやられた?
それの何がいけないの?
つまるところ、
(政治家)自分たちは別に望んでなかったけど、むこうが勝手に気を利かせて土地を安くしてきた。
↓
(国民)その人達だけ得するのはずるい、土地の値段は公平に決めるべきだ。
という問題でした。
この場合の忖度は「大きなお世話」になっていたのですね。
今回は、忖度という行為自体が問題なのではなく、
その行為をする人、される人、そして忖度の程度が問題だったのではないでしょうか。
組織で動くためにはあらかじめ決まったルールがあったほうが、スムーズに動けます。なので、相手の気持ちを考えて行動することが重要になります。
なので「忖度」自体は必要なものです。
また、政治家とは本来、国民のために動くべき職業。
つまり、政治家が国民を忖度しないといけないのですが、今回は
国民が政治家(の関係者)を忖度した。という構図になっています。
本来ならば逆です。
それも関係しているのかもしれません。
英語でなんというか?
この言葉、通訳の方が翻訳するのに相当手間取ったといいます。
辞書で「忖度」を調べると
・guess
・surmise
・conjecture
とあります。
通訳の方は以下のように訳しました。
Sontaku is something like reading between the lines
(忖度とは行間を読むという意味です)
また、メジャーな言葉になりつつあるので、
受験などの時事問題で使われるようになるかもしれません。
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