帰り際に先輩から「おつかれ!」と言われた。
残業していたら社長から「ご苦労様!」と言われた。
「おつかれさま」と「ご苦労様」
同じように労をねぎらう言葉だけど、
何が違うから使い分けているんだろう?
そもそも、労をねぎらうメリットとは何なのか?
上司が部下から「ご苦労様」と言われていい気分ではないのはなぜだろう?
じつは、
「おつかれさま」と「ご苦労様」は、上手に使うと相手の心を動かすことができる
言葉だったのだ!
今回は「おつかれさま」と「ご苦労様」
2つのねぎらいの言葉の意味の違いと使い方を見ていこう。
「おつかれさま」の意味
まずはじめに、
「おつかれさま」も「ご苦労様」も
「労をねぎらう言葉」であることを押さえておこう。
「ねぎらう」とは
その人の苦労や骨折りに対して、感謝して親切に接することだ。
ここでは「おつかれさま」を見ていこう。
「おつかれさま」とは以下のような特徴がある言葉だ
・使うときは基本的に上下関係はない
・目上の人にも使える
どんなときでも、どんな人にも使えるのが「おつかれさま」だ。
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「ご苦労様」の意味
今度は「ご苦労様」を見ていこう。
「おつかれさま」と違う点は以下
・よく目上の人が目下の人に使う
「年上が年下に使う言葉」と思っている人が多いが、もっと詳しく言うと
「苦労をかける側の人間が、苦労をかけられる側の人間に対して労をねぎらう言葉」
という理解が正しい。
これを上司と部下の関係に当てはめると
「苦労をかける側(上司)が苦労をかけられる側(部下)に使う言葉」
と考えることができる。
最初に言った「上司が部下から「ご苦労様」と言われていい気分ではないのはなぜだろう」
と言うのは、「上司が部下から苦労をかけられている」と解釈できるからだ。
これでは上司が部下に使われていることになる。矛盾が生じている。
だから聞いていて違和感を感じるようになる。
使いかたは
「ご苦労!」
または、目上や目下関係なく仕事を頼むときに「ご苦労おかけします」
などという。
また、「おつかれさま」は、目上の人であっても親しい後輩や友人になら
「おつかれ!」といったりする。距離感が近いのが「おつかれ」
距離を感じるのが「ご苦労」と覚えても良いかもしれない。
ねぎらいのコトバの使い方
なぜ、相手をねぎらう必要があるのだろう?
自分の苦労や努力が人から認められて嫌な気分になる人はいない。
それだけでも労いの言葉の意味があるのだが、実は、頼み事をするときには、ねぎらいの言葉から入ると成功しやすいという事実がある。
物を頼むときに
「これやっといて!」
といってもやってくれるかわからない。
あなたが上司なら部下はやってくれるかもしれない。
でも、完成品の質までは保証できない。
ねぎらいから入ると
「いつもおつかれさま、悪いんだけど、これやっといてくれない?」
このように頼むと、やってくれる可能性と完成品の質が少し上がる。
もちろん、頼みすぎるとブラック企業と思われてしまうので注意が必要だ。