気分が悪いときに、無理に楽しいことを考えようとすると
心が無理をして、さらにきつく、つらい精神状態に
陥ることがあります。
うつ病などで気分が落ち込んでいると、なおさら
楽しいことを考えるのは難しくなるでしょう。
一つだけ覚えておいて欲しいのは
記憶は感情とともに定着するということです。
楽しいときに覚えたことは楽しい気分のときに思い出しやすい。
悲しいときに覚えたことは悲しい気分のときに思い出しやすい。
一般的に頭がいいといわれている人は、
この原理をうまく使っているように思います。
日ごろから緊張感を持って勉強し、だんだん分かってくると
問題を解くのが楽しくなってきます。
試験本番はもちろん緊張するので、緊張感を持って勉強
したことが本番で思い出しやすくなります。
さらに問題も解けて楽しくなるので、さらに記憶が
鮮明によみがえってきます。
上手に引き出しを開け閉めできる頭になっているのです。
鬱などで日ごろから落ち込んでいる人は、
暗いことばかり思い出され、視野が狭くなるのも無理はありません。
そんな状態の人に「頑張れ」とか「やれば出来る」なんて
励ましの言葉をかけるのは、
風邪を引いている人に、真冬に薄着でランニングして来い
といっているに等しい行為です。
ならばどうすれば気分が良くなるか?
瞑想の手法を少し改造した方法をお伝えします。
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気分を良くする方法
まず、仰向けでも座った状態でもいいので、
自分が体の力を抜いてリラックスできる体勢を取ります。
次に目を閉じて呼吸に意識を集中させます。
そうすると自然といろいろな考えが頭をよぎるようになるでしょう。
それでも呼吸に意識を向けたままでいてください。
それを続けていき、何も考えない状態になるのが瞑想です。
ここでは目を閉じた後に、いろいろな考えが頭をよぎるのを
利用します。
何も考えない状態になる必要はなく、
頭をよぎってきた考えの中で、ネガティブだと思うものを
排除し、自分が少しでも楽しいと思える考えに思いを寄せ
空想に浸ります。
このときに頭をよぎる考えというのは、そのときの
精神状態に左右されることが少なく、比較的ランダムに
選ばれます。
呼吸に意識を集中させるのは、呼吸が、無意識にしている行為であり、
また意識して出来る行為でもあるからです。
そうして空想に浸っているだけで、落ち込んだ状態からでも、
気分が良かった頃の記憶を取り戻せるようになります。
これで病気が完治するとは言いませんが、
どうしても気分が落ち込んでしまい、何も行動が出来なくなって
詰まりに詰まってしまった場合などには有効な手法です。
行動を起こすきっかけ作りに役立ててみてください。