節分になると、焼いたいわしの頭を柊(ひいらぎ)の小枝に挿して
玄関のさきなどに飾っておく風習があります。
こんなかんじの飾りです。
↓
これを「柊鰯(ひいらぎいわし)」といいます
こういった物を飾る理由と由来、
飾る時期とその後の扱い方はどうするのか?
見ていきましょう。
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柊鰯を飾る理由と由来
この飾りものには、お寺にあるお札と
同じ効果があると考えられています。
柊鰯を飾る理由は、以下の様なものです。
いわしと柊には魔除けの効果がある
昔は、病気や厄災など、人々に災いをもたらし、
繁栄の邪魔をするものを「鬼」に例えて考えていました。
これにどんな利点があるかというと、
目に見える形に例えることで、
対処法を考えやすくなるということです。
病気や災害をそのまま考えても、解決策、予防策を
考えつくのは至難の業です。
「病は気から」という言葉があるように、
病気に対して、少しでも安心できる考え方をしたかったから
工夫をこらして考えついた文化なんですね。
鬼はいわしの頭のにおいと、いわしを焼いたときに出る煙、
そして柊の枝のトゲで目を突かれるのが苦手だということで、
この3つの要素が混ざり合った「柊鰯」が作られ、
門の前に飾られるようになったということです。
話は変わりますが、
折り紙で柊鰯を作っている方が動画を上げていらっしゃいました!
由来、いつ始まったのか?
最も古い記録では、
西暦935年、平安時代、土佐日記の記述で明らかになりました。
その記述では、いわしではなく「ボラ」が飾られていたそうです。
現在でも、いつ、どうしてボラがいわしになったのかはわからないようです。
ともあれ、記述されていたのが平安時代なので、
本当はもっと昔から存在した習慣なのかもしれません。
1000年以上も続いている文化なんですね。
飾る時期はいつからいつまで?
節分に飾るので、2月4日ごろから飾るところが多いですが、
いつまで飾るかは地域によって違います。
以下、様々な飾る時期です。
- 翌日(立春)まで
- 2月の終わりまで
- ひな祭りまで
- 自然になくなるか、猫に食べられるまで
- 節分から一年間
住んでいる地域で変わってきます。
一日二日、2月が終わったら片付けるか、
飽きたら片付けるという方も多いようです。
飾った後はどうするのか?
飾った後の柊鰯の処分の仕方についてお話します。
いくつかあるのですが、有名なものは以下の様なものです。
- 神社で焚き上げてもらう
- 焼いてから灰や炭を玄関先に埋める
- 来年のどんど焼きで焼く
- 塩で清めて燃えるゴミとして出す
簡単なのは塩で清めて燃えるゴミとして出すことです。
焚き上げてくれる神社もありますが、確認が必要になります。