うつ病 薬 悪化 について
(c)フリーメディカルイラスト図鑑
うつ病の対症療法としては、主に薬物療法という
方法が取られます。
薬を飲みながら症状をやわらげていき、落ち着いた気分で
日常生活を送れるまでに回復させるというものです。
しかし、「薬を飲み始めてから症状が悪化した」
と言う人もいます。
医師が言うには、「それは治っている過程にある証拠」
だそうですが、いったいなぜ薬を飲んでいて
症状が悪化するなどということが起こるのでしょうか?
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なぜ悪化するの?
薬は症状を和らげるために飲みますが、症状を悪化させることは
決してありません。
なので悪化する原因は薬ではありません。
実はうつ病の症状、特徴がそうさせているのです。
下の図をご覧ください。(クリックで拡大)
まず症状が現れます。
症状が現れたら病院へ行って薬をもらい、そこから投薬療法のスタートです。
それからどんどん気分の落ち込みが出てきて
「最悪な状態」までおちます。
「ん?薬を飲んでいるのに最悪な状態までおちるの?」
と思われるかもしれません。
これは、「抗うつ薬が効き始めるまでにしばらく時間がかかる」
ことからこのような現象が起こります。
飲み始めてから効果が現れるまで大体2~4週間ほどかかります。
その期間中に気分が落ち込んでしまい、「薬を飲んでいるせいで
症状が悪化している。」
と勘違いする人がいます。
薬ではなく、うつ病に効く薬がそういった特徴なんだ
と考えればいいでしょう。
薬が効いてきて、正常な状態に戻ってもしばらくは同じ量の薬を飲み続けて
気分を維持します。
症状が軽くなったからといって、
そこで投薬を止めてしまう人もいますが、それは絶対に止めましょう。
再発や悪化の原因になります。
薬を飲み始めて、気分がどんどん落ちていく
その過程で医師と相談をし、副作用などを見ながら
薬の量を増やしていきます。
問題なく日常生活を送れるようになってからもしばらくは
その薬の量を維持して服用を続けます。
これは再発を予防するための処置ですので、
「無駄にお金がかかる」などとは思わないようにしましょう。
治療を始めてから完治するまでには、
気分にかなりの波がありますが、根気強く薬を服用し、
復帰を急いだりしないようにしながら経過を見ていくことが最短で治る方法です。