「答える」と「応える」
これらの使い分け方で悩んだことはないでしょうか?
「問題にこたえる」 → 答
「期待にこたえる」 → 応
何が違うから使い分けているんだろう?
早速「答える」の方から意味を見ていきましょう!
「答える」の意味
答えるとは、
「沢山の人が賛成してくれるであろう考え方」を自分の中から見つけ出して相手(または自分)に返すことです。
「答え」と呼ばれるものは
いくつもあってはいけないと覚えておいてください。
「真実はいつも一つ」と言っていた小学生を知っています。
犯人じゃない人を逮捕してはいけないのです。
さっそく、これを踏まえて「答え」や「答える」を使ってみましょう。
「問題を解いて答えを出す」
問題の答えは一つだけ。だから採点ができます。
「相手の質問に答える」
相手が欲しがっている情報を出すこと。
この場合、答えが複数あることがあるかもしれませんが、
「相手が欲しがっている情報」でひとまとめにできるでしょう。
まとめると
答えるとは、その場に最も適した考え方や意見を相手に返すこと
だといえます。そして「言葉や文字」で返す場合が多いということも押さえておきましょう。
答える
・考えて出した意見であること
・沢山の人が賛成してくれる考え方
・言葉や文字で返す事が多い
・選択肢がほとんど無い
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まじめな上司から「返事をせんか!」と言われたら
「はい!」が答えになります。
「おっす」とか「へーい」
と応えれば怒られる未来が簡単に想像できます。
(もちろん人によりますが)
そこで今度は「応える」について見てみましょう。
「応える」の意味
応えるとは、
外から(自分以外から)の刺激や呼びかけに対して、
自分が変化してみせることで相手にわからせること。
です。
「聞こえているか?」
という呼びかけに対して
「聞こえてるよ」
と言うのは「答える」。
「聞こえているか?」
という呼びかけに対して
「微(かす)かに指を動かす」
というのが「応える」。
もちろん応え方にはいろんな選択肢があります。
ほぼ無限です。
先程の「おっす」とか「へーい」
という返事、あれは「答え」でなく「応え」になっています。
よく考えて出した声ではないから、相手からすると
「こいつ話し聞いてないな」と感じることでしょう。
まとめ
応える
・必ずしも言葉や文字でなくていい(身振り手振りも可)
・必ずしも考えて出した意見でなくていい
・賛成してくれる人がいなくてもいい
・選択肢が豊富
余談
これを考えると、人生において「答え」は無いような気がします。
人の反応をうかがってばかりだと自信がなくなります。
100人中100人に好かれるように行動しようとすると、
絶対に不可能なのがわかるでしょう。
つまり、人生においては、自分の行動に対する「答え」は自分しか知らなくて
自分の行動は他の人から見たら何かに対する「応え」であることが自然であるような気もします。
最後に坂本龍馬の言葉を紹介して締めます。
「世の人は われをなにとも いわばいえ
わがなすことは われのみぞしる」