最近、ADHDという言葉をよく耳にするようになりました。
病気の一種なのですが、どういった病気で、
どんな人がかかるのでしょうか?
【ADHD注意欠如多動性障害(Attention Deficit Hyperactivity Disorder)】
とは、発達障害の一つとされ、注意力が散漫になったり、落ち着きがなく、
仕事の段取りが悪いなどの日常生活に支障をきたすような
症状をもつ病気のことです。
特に、年齢に見合わない振る舞いが目立つようになります。
幼児期(七歳未満)に症状が現れる場合が多いです。
割合的には100人中3~5人(3~5%)男子が多いという統計が出ています。
以下にADHDの症状を挙げます。
代表的なものを一つずつ見ていきましょう。
・多動性障害(hyperkinetic disorder)
注意が散漫(不注意)しやすく、物事に集中できない(周りが気になるため)
忘れ物が多い、出された課題をこなせない。
多動とは「過活動(動きすぎ)」のことで、せわしなく動き回ったり、
じっとしていられない状態が続くことです。
WHO(世界保健機関)によると、多動性障害=ADHD だそうです。
・衝動性がある
先のことを考えず、自分勝手に振舞ってしまい、
悪い結果を招く行動をためらわず行うことです。
これらを総称してADHDと呼ぶ場合が多いです。
多動性、不注意、衝動性
三つのどれかに心当たりがあればADHDと診断されます。
ADHDのチェックはこちら
原因は何か?
ADHDの症状が現れる原因ですが、現段階では分からないことが多く、
脳の障害の一種であるということしか分かっていません。
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予防法はあるの?かかりやすい人は?
ある研究によると、生まれる前の子供のADHDについては、
母親の喫煙や、鉛中毒などにより、生まれてくる子供が
ADHDとなる確率が上がると報告されています。
つまり、生まれたときからADHDである場合が多いのです。
成人してからかかりやすい人がいると言うよりは、子供の頃から
そういった傾向がなかったか調べてみるのがいいかもしれません。
予防法としては、ご主人が喫煙者である場合は、喫煙による害を伝え、
喫煙を控えてもらったりするなどの対策が必要です。
また育て方やしつけ方が原因ではないので、
両親が自信をなくす必要はありません。
治療法はどんなものがあるの?
現時点で明確な治療法は確立されていません。
対症療法としては
・投薬
・心理療法
・行動療法
などです。
いずれも完治させるものではなく症状を和らげるためのものです。
しかし、ADHDは悪いことばかりではなく、
過去にADHDだった人を調べて見ると、
その多くがADHDだったのではないかと言われています。
エジソンやアインシュタインなどの天才的な科学者、大統領、俳優、芸術家など、
特定の分野で大きな成功を収めている人はADHDだった人が多いのです。
多動性や衝動性による計り知れない行動力は、
うまく使えば大きな成果に結びつくかもしれません。
ADHDだからこそできることも沢山あると言えそうです。