統合失調症の患者さんの多くが幻聴や幻覚などの
症状に悩まされています。
結果、引きこもってしまったり、意欲、集中力の低下を
引き起こします。
症状が発生している間はまわりからの理解が得られにくく、
医者ですら、一昔前までは統合失調症だと診断できなかった病気です。
(昔は精神分裂病と呼ばれていました)
この病気、実は100人に一人は発症するというもので、
決して珍しい病気ではありません。
統合失調症の症状はこれだけではないのですが、
この二つの症状が主に現れます。
そこで、今回は
・統合失調症でも働けるのか
・遺伝するか
・発症の原因はなにか
・治療法
についてみていきます。
統合失調症でも働けるのか
統合失調症にかかった人でも、働いている人はいます。
しかし、それには、職場の環境も重要ですし、
仕事の内容も選ばなければならない場合があります。
統合失調症の場合、急な変化や、臨機応変な対応を求められる仕事、
例えば接客などは苦手な方が多いです。
全員がそうではないですが、手順が決まっていたり、
短時間で済む仕事は、比較的難なくこなせる傾向にあるようです。
遺伝するか
生まれてくる子供にも、少なからず遺伝の影響はあります。
しかし、発症率は100%ではありません。
一卵性の双子が生まれたとします。
その母親が統合失調症であり、片方が発症したとすると
もう片方の子供が発症する確立は50%ほどになります。
統合失調症が確実に遺伝する病気なら、
双子の両方が100%発症しないとおかしいことになります。
また、母親が統合失調症であった場合、生まれてくる子供が
発症する確立は10%ほどだということです。
先ほどの例だと、双子の片方が発症する確立は10%
両方発症する確立は5%ほどということになります。
少なからず遺伝の影響はあるものの、
遺伝のみが原因ではないことが分かります。
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発症の原因はなにか
原因はこれといったものが分かっていないのが現状です。
考えられている要因としては、
脳から分泌されるドーパミン(やる気ホルモン)の
失調や、環境の変化に対応できない場合に起こる
ストレスであるともいわれています。
発症するのは大体中学生以上で10歳代後半から30歳代
が多いとされています。
環境の変化に弱いと言いましたが、
この年齢は、ちょうど進学したり、就職活動をしたり、
人によっては昇進や独立をする年代ということもあり、
発症率がこの年代で高くなっていると考えられます。
うつ病との違いは、女性よりも男性に多く見られるということ。
精神的な疾患であることは共通していますが、
まったく同じような方法で治療するというわけにはいかないようです。
治療法
一般的には精神科、心療内科などで問診を受けます。
その回答を元に医師が病名の申告、治療法の提案をします。
これは医師の独断ではなく、とあるマニュアルが存在し、
その項目に当てはまった場合に統合失調症と診断されます。
治療は基本的に薬物療法が行われています。
ただ、この病気は慢性的(長続き)なもので、超長期間の
薬の服用が必要な場合が多々あります。
薬の服用期間が、うつ病が1~3年ほどだとすると
統合失調症の場合は5年以上になることもあります。
また、症状が重い場合は入院を余儀なくされる場合もあります。
しかし、きちんと医師の指示に従ったり、薬を定期的に
服用することを心がければ、だんだんと症状は和らいできます。
何よりも大事なのは家族の理解とサポートです。
完治したという方も少なからずいます。
「完治」の定義があいまいですが、
元の自分に戻ろうとしないことが大事です。
その「元の自分」がかかってしまった病気なので
前とは違う新しい自分を探しながら治療を進めていくのが
ベストだと思います。
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